中国企業の信用調査について
新規取引先に対する信用調査を行う際、日本ではTDB(帝国データバンク)や商工リサーチを活用するが、
では、中国国内企業と新規取引しようとした際、どうすれば情報が得られるのか?
これについて少し触れたいと思う。
実は費用を払わずともある程度の基本情報を得ることが可能だ。
それは「国家企業信用信息公示系統」というサイトである。
リンク:http://www.gsxt.gov.cn/corp-query-homepage.html
相手先の名称を入力すると情報が得られる。
ここで得られる基本情報は大きく6つ。
①基本データ(基础信息)
②行政許可データ(行政许可信息)
③行政処罰データ(行政处罚信息)
④経営不正データ(列入经营异常名录信息)
⑤重大的な経営不正ブラックリストデータ(列入严重违法失信名单(黑名单)信息)
⑥告知データ(公告信息)
①は、会社の実態、法人代表者名、納税番号、資本金、設立、経営範囲、といった内容で、企業として”実態”があるのか、”活動している”かどうかが判断出来る。
②~⑥では、法律違反や訴訟問題を抱えているかどうかが分かる。
中国企業と取引する際、まずは”会社の実態”があるかどうかが最も重要であり、架空企業だと大きなリスクを伴う。
次に取引しようとするジャンルの商品やサービスが”経営範囲”に入っているかどうかを確認する事が重要である。
日本と違って、中国では企業登記を行う際に”経営範囲”という制約があり、自社が扱う品目が無い場合取引が出来ないので注意が必要。
また、行政処罰や不正、訴訟など抱えている場合も判断基準となる。
なお、財務状況についてはこのプラットフォームからは検索出来ないので専門の調査会社に委託することをお勧めする。